「愛猫と仲良くなりたい!」…誰もが猫を飼い始めるときに悩むのが猫とのふれあい方ですよね。猫とのスキンシップは信頼関係を築く上でとても重要な役割を果たします。また、常日頃猫と触れ合うことでささいな体調の変化や体の異変に気付くことができるもの大きなメリットです!私たち人間にとっても動物と触れ合うことはとても癒しになりストレスが緩和されたり…実は猫にとっても私たちにとってもいいことづくしなのです。
今回は猫と触れ合う時のコツを解説したいと思います。
猫の気持ちを知るために
まず大前提で知ってほしいのは猫も人間と同じように個体によって性格が異なり、スキンシップを好きな子もいればあまり得意ではない子も存在します。
スキンシップを行う前にまずは我が家の猫ちゃんはスキンシップが大丈夫なのか見分けてみましょう。

スキンシップが好きな猫の特徴
スキンシップが好きな猫の大きな特徴として挙げられるのが積極的にかまってほしい気持ちを伝えるアピールが上手なことが挙げられます。
具体的な行動パターンを挙げてみましょう。
猫のほうから体を擦り付けてくる。
飼い主についてまわる。
作業を妨害したり、行き先を通せんぼしてアピールする。
猫からのアピールに気づくことができたら次のステップとしてそのアピールに対してスキンシップを取ってあげましょう。
例えば自分でおもちゃを持ってくるこの場合はおもちゃで遊んであげる、体を擦り付けてきたりそばから離れない子は抱っこしたり膝にのせたりコミュニケーションの時間を取ってあげるなどなど。
猫の気持ちにこたえてあげることであなたも猫にとってよき理解者になれること間違いなしです!
スキンシップを好まない猫の特徴
様々な性格の猫がいることは前述しましたが、そのような猫を見分けるための特徴を解説します。
猫によって育ってきた環境が異なるように、時に元野良猫や保護猫出身の子は人馴れに時間を要する子が多いです。
とくに警戒心などの影響はなくスキンシップを元々好まない気質なのか、もしくは本能的な警戒心などから飼い主さんに対して積極的にスキンシップのアピールをしない(もしくはできない)のかによって、傾向がやや異なることがあります。
ボランティア団体によっては人馴れの訓練をしてから引き渡してくれる団体もいますが、迎える前にその子の性格を聞いておくのも効果的です。
では具体的にスキンシップを好まない猫の特徴や行動を挙げていきましょう。
特に警戒心などの影響はなく、スキンシップを元々好まない気質の猫の場合
飼い主側から積極的にかまわれることは好まないものの、人と同じ空間で過ごすことはできて自分の気分、自由気ままに振る舞う行動が見られる傾向が強いです。
このタイプの猫はかまわれさえしなければ同じ空間で飼い主さんと一緒に過ごすことそのものは好きな場合もあります。
手の届かないギリギリの距離の場所でお腹を見せて寝ている。
触ろうとするとちょっとだけ手が届かないところに移動する。
距離を取っているがこちらの様子をうかがっている。
このような気質の猫は、抱っこやグルーミングなどの積極的なコミュニケーションはあまり好まない傾向があります。
遊びの誘いに対しても、気まぐれなことが多いです。猫ちゃんの気分に合わせて、猫ちゃんの好む距離を保って触れ合ってみましょう。根本的な警戒心は薄いためだんだんさらに距離を縮めてくれることも期待できます。
本能的な警戒心がある猫の場合
本能的な警戒心などから、積極的にスキンシップのアピールをしない(もしくはできない)猫の場合は、元々の気質として繊細で警戒心が強い場合や、家に迎えたばかりなどで人との暮らしそのものにまだ十分慣れていない場合もあります。
猫の性格に関しては幼少期の環境が大きく影響していることもあるため外から来た猫ちゃんは特にこの傾向が見られます。またそもそも自分の存在を目立たせないような行動が多く、人との距離も大きくとりがちな傾向があります。
狭く暗い場所や高いところ、人のいない部屋など、人の目の届きにくい場所で過ごすことが多い。
忍び足で身を低くしながら物陰や壁際に沿って移動しがち。
人の些細な動きなどに対して素早く身をかわしたり逃げてしまう。
自分のスペースを確保してそこからあまり動かない。
関わり方としては、まずは人間は敵ではない、安全な存在だということ。
また一緒に同じ空間で過ごすことを楽しむ気持ちを持ってもらいましょう。
餌を与える際に穏やかに声掛けをしたり、愛猫と目が合ったら目を細めるアイコンタクト(猫を安心させるサイン)を送るなどして、愛猫にとって受け入れやすい穏やかな関わりから試してみてください。
愛猫が身をかわして逃げ出すような「急な動き」などはできる範囲で避けることがポイントです。
日常での関わり方としては
人間がいる環境に慣れてもらう。
例えばケージをリビングなどに移動する。慣れるまではケージに目隠しをするもの効果的です。
自動給餌機ではなく人のいる環境でえさを提供する。
いきなり人の手から食べたり人のいる状況で食べるのは難しい子もいますが、定時でかならず声をかけながら餌を提供してみましょう。安心して食べられるように餌を提供したらなるべく離れてあげるのも効果的です。
やってはいけないスキンシップ
さて、猫ちゃんの性格に合わせたスキンシップを解説してきましたが、いくらスキンシップが好きな猫ちゃんでも「やってはいけないスキンシップ」が存在します。
よく「気まぐれ」と表現されることが多い猫。猫は人の思い通りにはなりません。
私たちがが愛猫と触れ合いたいときでも、愛猫の気分が乗らなければうまくいかないことを念頭に置きましょう。
しつこく触ったり抱っこしたりするなど、力ずくで猫との距離を縮めようとするコミュニケーションは特に猫とふれあう上でNGです。「猫とのスキンシップは猫ファーストで」!
猫の場所を無理やり動かす
ナワバリを持つ猫にとってテリトリーはとても重要です。
飼い主さんが「もっと密着したい!」と思っても、猫を無理に動かすのはやめましょう。猫は自分で安心できる場所、心地のいい場所を見つけていますので猫が自分で決めた距離感を尊重してあげてくださいね。
眠っているとき
猫が自分のテリトリーでぐっすりと眠っている時にいきなり触られるのは、人間も猫も同じようにびっくりして嫌な気持ちになることが多いです。
睡眠の妨げになってしまうので注意しましょう。猫に声をかける、近づくなどした時に逃げる様子があれば「今は触って欲しくない」という合図です。その合図を無視して逃げる猫を無理矢理追いかけて抱っこしたり触るのも嫌がられます。
長時間触る
どんなに喉を鳴らして気持ちよくしていても、時間が経てばだんだん嫌がるようになる猫が多いようです。
できれば猫が嫌がる前に触るのをやめられるようによく様子を観察して気を付けてあげましょう。
中にはとっさに噛んだり、引っ掻いたりする猫もいるため、体が強ばったり目付きが変わってきたりしたら速やかにやめて距離を置いて様子を見てあげましょう。
食べているとき
集中して食べているときも、触られるのを嫌がる猫が多いです。食べている最中に構うと、怒ったり、食べるのを止めてしまうことがあります。
トイレに入っているとき
トイレは安心して集中したいもの。触られるだけでなく、近くでじっと見られたり、声をかけられたりするのを嫌がる猫は多いでしょう。
猫が喜ぶ触り方
これまで猫とのスキンシップのコツをお伝えしてきましたが、実際に触って触れ合う時に猫が喜んでくれる触り方を最後にお伝えします!

手を通してのコミュニケーションは人間の気持ちが猫に伝わりやすいです。
スピードが速いと、イライラ・せかせかした気持ちに。ゆっくり触ることでリラックス効果が見込めます。
また、筋肉をほぐしてあげる効果も見込めます。触っている間は様子を見ながら力加減を調整してあげてください。
目を細めたりとろ~んとした表情は気持ちいいサインです。逃げてしまうなら嫌がっています。
触る手つきもいろいろ試してみましょう!
ポイントをおさえたら次に猫を触るポイントとして体の部位を4つに分類して解説します。
顔回り
顔まわりは猫にとってもデリケートなゾーンです。猫は顔が小さいので、触るコツとして額は人差し指でゆっくり撫でましょう。力を加えすぎないように人差し指だけで十分です。
耳・目・ひげのまわりの筋肉は猫がよく動かすため疲れやすい部位ですので、撫でると筋肉をほぐしてあげることにもなり、猫にとってリラックス効果も見込めます。触るのに慣れてきたら以下の部位を撫でるのもおすすめです。
ひげまわり
耳の付け根
頭のてっぺん
肩・首
軽く押すようにマッサージ。肩甲骨から腕の付け根までを、軽い力加減で指先で押していきます。
背中
手のひら全体でやさしく撫でてください。頭のてっぺんから、しっぽの先まで、毛並みに沿って軽く撫でてあげます。
毛並みに逆らう撫で方はNG。
前足・後ろ足
猫によっては前足、後ろ足を触られるのを嫌う子がいますので特に力加減が重要です。
軽く触れてみて嫌がらないようであれば腕の付け根から足先に向かって撫でおろすような、さすりおろすようなイメージで触ってみましょう。
掴まれる感覚は嫌うので、掴まないように注意しながら触れていきましょう。
触っちゃダメな部位
足先・肉球 … 敏感な部分なので、嫌がることが多い部分。
お腹 … 最大の急所のひとつ。嫌がらないなら、指3本くらいで円を描くようにマッサージすると、便秘が軽減されることが。
しっぽ…しなやかに動くしっぽですが、神経が通っているためとっても敏感です。猫にとって重要でデリケートな部位なので、むやみに触らないようにしましょう。
まとめ
猫との生活に欠かせないスキンシップはコミュニケーションとして大きな効果を生み出します。
以上の点を踏まえて、このコラムが良好な関係を築く上での参考になり、これからの愛猫との生活がより充実したものになれば幸いです!